21 Oct – 25 Nov 2017
Nao Kawano Fujii, "FLASHBACK"
13:00-19:00
日・月・祝日休
Closed on Sun, Mon and Holidays
Opening reception / 18:00 - 20:30, 21 Oct 2017
BIOGRAPHY
ドイツで絵画を中心にアートを学び、現在に至るまでおよそ17年程制作しています。他文化を通し、日々生活の中で感じ言葉では表現しきれない感情を自身の感覚をもとにアートを通して表現しています。
独自のオリジナリティ、独創性を活かし世界の感覚を震わせていきたい。ジャンルや素材に固執せず、 2Dから3Dのペインティングを制作しています。
素材が持つ概念を覆し、単純なアプローチでアートピースを自立させています。
Born
1983年8月3日 (兵庫、日本)
Education
2002-2009 Akademie der Bildenden Kuenste Muenchen
2015-2017 富山ガラス造形研究所
Prize and others
2016 越中アートフェスタ 入選
2017 美術の窓 6月号 評論家、学芸員が選ぶ新人作家11人 紹介
2017 New Glass Review 世界のガラス100選 入選
SoloExhibitions
2016 “the Transparency – flying paintings” Galerie Hugo Cassel (ベルリン、ドイツ )
2008 “Das fliegende Zimmer” Galerie Lena Walter(ミュンヘン、ドイツ)
2003 “Nebel Projekt” St. Lukas (ミュンヘン、ドイツ)
Group Exhibitions
2017 “GEN” 東京都美術館 (東京、日本)
2017 富山ガラス美術館 卒業制作展 (富山、日本)
2016 “Kito kito Kiln” Milestone Art Works (富山、日本)
2016 “キリン展” Gallery Walt (富山、日本)
2016 “タベルガラス” 篁牛人美術館 (富山、日本)
2006 „Sex and the Office“ Gesellschaft Informationstechnologien mbH (ミュンヘン、ドイツ)
2006 Joey Ramone Gallery (アテネ、ギリシャ)
2005 “Litographien aus der Akademie” Akademie der Bildenden Künste München (ミュンヘン、ドイツ)
2004 Group Exhibition „Invasion II“ Pasinger Fabrik (ミュンヘン、ドイツ)
STATEMENT
気がつけば、作品は終わろうとしている。
気がつけば、製作は進んでいる。
気がつけば、目の前のフィクションが私に訴える。
作り話が、実話となり、しかし、また嘘をつき、それなのにリアルな記憶が呼び起こされる。
身体に染み付いた癖は、どこまで無意識なのか。
自分が描いた絵を眺めながら思い出す。
昔まだ自分の頭が母親の腰あたりの時。母親の押す印鑑が羨ましくて仕方がなかった。
単調な押し具合、シンプルな行為ではあるが、美しく、かなり重要に見えた。
いけないと言われて、恐る恐る割れたガラスに近寄る。
そんな記憶は、製作中、ブーメランの様に脳内を横切る。
無意識な行いと記憶が交互に絡み合う。
私と作品との間に起きていることは、ごく当たり前で個人的なことである。
自分を中心に置き、自分が真ん中で騒ぐ。
突然、作品が中心に置かれ、作品が指揮をとる。
その繰り返しで、終わることのないこの感覚的な会話が永遠と続いていく。
言葉にできない、あるいは言葉にならないことがあり過ぎる。
それを消えてしまう前にスピーディーに形にしてゆく。
言葉に気がつけば、大量の作品に囲まれている。
描くことで自分の中に新たな経験を残し、自分の記憶をよみがえらせる。
その繰り返し作業である。
※ 今回の展示は、その世界を一部くり抜くことで現在と記憶の道となる形を壁面から床、天井に残す作品たちである。
各々の作品は自立しているが、同じ空間に置 かれることで、重要な主体となるもののパーツにしか過ぎないようにも見える。
その曖昧さと各々が持つ存在とのギャップを楽しんでください。