18 May – 29 Jun 2019

先間康博/Yasuhiro Sakima
long tale

13:00-18:00
日・月・祝日休
Closed on Sun, Mon and Holidays

Opening reception / 18:00 - 20:00, 18 May 2019

「long tale」

広大な林檎園の中、歩みを進めていくと、その表情が一歩と言わず、少しの動きに合わせ、刻々と変化していく。
そうした十年を越える自身の歩みの中で、何かが見えたと思う瞬間にカメラを置いてきた。
このようにして捉えた写真の数々は、私の中で蓄積され、再び林檎園に向かわせる原資となってきた。
けれど、気付けば、その残像は次第に重なり合い、お互いにつながり、林檎園の総体に、私の意識を向かわせるようになっていた。
今見ている場所で、その前の風景を思い、その先の風景を想像する。
そして、いつしか風景は、一つのつながりとして、私の頭の中に姿を現していた。

歩みながら風景を見ること。それは、目線だけでなく、身体の移動も伴って、木々の時空を果てしなく彷徨う。
そういった中で写された写真の連なりは、実際の林檎園とは別に、もう一つの新しい物語(tale)をともなった“風景”として、今ここに、表される。

しかしこれで私は、風景という掴みどころのないものの、尻尾(tail)の先っぽだけでも掴むことができた、と言えるのだろうか。
それは甚だ疑問ではある。けれど、この新たな広がりは、さらなる風景の尻尾を追って、林檎園のさらに奥に、私を立たせることになるだろう。