15 Jul – 8 Sep 2017

鈴木孝幸 / Takayuki Suzuki, 僕のいるとこ place / dot

13:00-19:00
日・月・祝日休
Closed on Sun, Mon and Holidays

Opening reception / 18:00 - 20:30, 15 Jul 2017

夏季休廊 / 13 Aug - 28 Aug 2017

僕のいるとこ place/dot

上から下へと石が転がる。
様々なものが引っ張りあっている。
河原で見かける、水平方向からやや下方に流れていく水の流れも、左から右、右から
左ではなく、上から下への移動として捉えられる。
(衛星からの画像を眺めていると、それはまた違う見え方を与えてくれる)

長い長い時間の中で手に入れてきた、多くの視点。
ある一つのことが解明されると、以前の誤りに気が付いてしまい、あれこれあって、
歴史が更新されていく。で、見え方が変わる。

目の前の対象は何者なのか。
その答えは日々変化していき、視野は広がり続ける。

視野が広がると、いたずらに神格化された事象も、その横顔、背中を見せてくれる。
(閉じた世界が開かれる)
ただ時に、視野の広がりは、事物の細部に無関心にさせる、こともある。
(自然災害などによって人と周囲との関係が想定外に崩れる時、決まってハッとする)

水は高い場所から低い場所へと流れていく。
しかし、確かに水は、僕の目の前を横切っている。

僕のいるとこ。

固い地面の上に立っている僕。
長い時間の中、より大きな視点で見れば、とても柔軟な大地の移動の痕跡。

地図で確認しながら、点から点へと移動を繰り返すと、大きな視点と細かな視点が混
ざりあっていく。
一方で、例え移動をしなくても、全く知らない土地の情報を得ることもできる。
そこにある(あった)ものに触れることさえも。

どの位置で物事を見るかで、周囲はとても変わる。
複数の視点。
なるべくたくさん点を打つ。
移動する。
質量を手に取る。
中心をずらす。

2017.3.17

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鈴木孝幸は作家自主企画としての旧門谷小学校現代アート展覧会にも参加しています。
大自然に囲まれた鳳来寺山のふもと。表参道の” ねずの樹 ” の横を入ったところにあるこの小学校は昭和45年に廃校となりました。
今回で4回目となります。

”いくつかの岐路 ー 所有について About Possession ”

2017年9月9日(土)~ 10月1日(日)木曜・金曜日休み(要注意)

旧門谷小学校 http://kadoya-art.com

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